リウマチクリニック

骨粗しょう症(こつそしょうしょう)と関節リウマチ


 骨粗しょう症(こつそしょうしょう)とは、骨の強度が低下し骨折の危険性が増大している状態と定義されています。我々のグループでは関節リウマチの診療に加え、整形外科医ならではの視点として骨折予防にも力を入れています。
 骨の『強度』には骨の『密度』が7割、骨の『質』が3割関与していると考えられています。一般的な骨粗しょう症の診断には骨密度検査が広く用いられていますが、特に関節リウマチ患者さんでは骨の『密度』だけでは測りきれない、骨の『質』の低下も心配する必要があると言われています。もちろん骨密度検査も重視しており、うで(前腕)や踵での測定よりも正確な骨密度評価が行えるとされている股関節や腰椎での骨密度測定を施行し治療に反映させています。これに加えて関節リウマチ患者さんについては特定のお薬(ステロイド剤など)使用に関連した治療の必要性や、WHO骨折リスク評価ツール(FRAX®)によって計算される個々の患者さんにおいて今後骨折が生じる確率などを併せて、総合的に骨粗しょう症治療の必要性や使用する薬剤を検討しています。
 2017年に日本から発表された論文(Rheumatol Int. 37:1871–1878)では関節リウマチ患者さんの入院が必要となる原因の第2位に“骨折”が入っています。最近は高齢の患者さんも増加してきていますので、関節リウマチそのものの治療に加えて骨折の予防も非常に重要になっています。骨関節の専門家である整形外科に是非ご相談ください。



図8 (https://www.sheffield.ac.uk/FRAX/tool.aspx?lang=jpから引用)

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