県立こども医療センター

【病院の特色】

一般の病院では対応が難しい小児疾患に対し、他科と密接な協力で適切な早期診断・早期治療を行い、その後の発育期間の長期にわたり観察、治療を行っています。外来は完全紹介予約制で、紹介状を紹介医または患児の家族が当センターの医事課宛に送付して頂くと、医事課職員が家族の方に電話連絡し、初診日を決めるシステムとなっています(そのため必ず家族の連絡先を明記して頂きたい)。また外傷、炎症、悪性腫瘍の患児で当センターでの緊急の診療を要する場合には、紹介医より直接電話連絡を頂ければ、当日または数日以内に早急に対応しています。


【診療科概要】

整形外科の入院設備は一般病棟の入院と肢体不自由児施での入所があります。1ヵ月以内の短期入院や悪性骨軟部腫瘍は一般病棟の入院で治療します。長期の入院療養を要する整形外科患者は肢体不自由児施設に入所し、併設された養護学校に通いながらここで手術、リハビリテーションを含めた腰をすえた治療を行うことができます。他院では対応困難な小児整形外科疾患の診断・治療を行っており、整形外科の手術件数は近年増加しています。


【主な手術内容及び件数】

年間の新患者数は約1000名で、小児におけるすべての整形外科疾患(骨・関節疾患)が含まれます。年間手術数は2013年度で257件です。

★先天性内反足に対しては、早期のギプス矯正と後内側解離術の併用によって、機能的な足を再建、維持しています。15歳以上に達した先天性内反足50例の調査では1割のみマラソンが困難だが、学校の体育ができないものはいませんでした。また中学、高校で運動系のクラブ活動をしていたものが半数以上でした。先天性多発性関節拘縮症に伴う重度の先天性内反足では距骨摘出術を行い足底接地可能な足を再建しています

★先天性股関節脱臼は装具にて整復不能なものには入院牽引治療を行い整復しています。それでも整復位が保てないものや2歳以降で発見されたものに対しては手術を行っています。臼蓋形成不全が残存するものでは5歳くらいで骨盤骨切り術や大腿骨減捻内反骨切り術を行っています。手術例でも重度な骨頭壊死の発生はみられません

★軟骨無形成症や化膿性関節炎後の成長障害、脛骨列欠損、腓骨列欠損などの四肢変形・短縮に対しては、長期間を要するため肢体不自由児施設に入所させ、イリザロフ創外固定器を用いた矯正・延長を行っています。

★脳性麻痺による四肢変形ではリハビリテーション科と協力して評価、訓練を行い、股関節や膝周囲の筋解離術や下腿三頭筋のフラクショナル延長、エパンス手術などの足部の手術を行っています。

★二分脊椎では内反尖足や外反踵足など高度な足部変形に対し足の組み合わせ手術を行っています。歩行訓練などのリハビリテーションを含め、長期の入院を要するため肢体不自由児施設に入所させることが多く、術後5年以上経過し15歳以上に達した21例の調査では、褥瘡形成はみられなかったが、足関節の関節裂隙狭小化を1例のみ認めました。

★特発性側彎症では、発育期20°以上で装具療法を行い、装具で維持できず、50°を超えた例では手術療法を行っています。脊髄モニタリング下、ロッド回転システムで矯正率は約60%です。

★ペルテス病に対しては、肢体不自由児施設入所にて、徹底した免荷を行うことによって、骨頭の圧壊を防止しています。入所にて保存治療を行った62例の良好成績群(スタルバーグ分類のⅠ・Ⅱ型)の頻度は80%でした。骨頭変形が強い7歳以上の患児に対しては大腿骨内反回転骨切り術を施行し良好な結果を得ています。

★骨肉腫に対しては、血液・腫瘍科医師により化学療法を行い、可能な限り人工関節置換やローテーションプラスティなどの患肢温存手術を施行しています。


【診療体制】

完全紹介制なので緊急を要さない場合は、患者さんの連絡先を明記して当センターの地域医療連携室あてに郵送して下さい。緊急の場合には当センターの地域医療連携室あてにFAXするか、直接中村または他の整形外科医まで電話して下さい。状況に応じて対処いたします。

外来診療:月・水・金の午前。装具外来(全員)=木午後。