県立がんセンター

【病院の特色】

地方独立行政法人神奈川県立病院機構が運営する神奈川県立がんセンターは、神奈川県のがん医療を担う専門病院で、悪性腫瘍の診断や進行癌の集学的治療を行っています。また、臨床研究所を付置し、がんの発生原因に関する基礎研究と併行し、臨床部門と緊密な連携のもとに、がんの診断方法、治療法の開発など臨床に直結した研究を行っています。また、緩和ケアの本格実施をしています。エビデンスに基づいた質の高い医療を提供するとともに、患者と家族との信頼関係を大切にした心あたたかい医療を目指しています。


【診療科概要】

当科では整形外科領域(運動器領域)、つまり頚部(くび)より下に発生する「骨軟部腫瘍」を主に担当しています。当センターの重粒子線治療施設「i-ROCK(Ion-beam Radiation Oncology Center in Kanagawai)」の紹介をさせていただきます。粒子線とは質量をもった特殊な放射線であり,特に荷電された炭素イオンをがん治療に応用したものを重粒子線治療と言います。特徴は強力なエネルギーを腫瘍病巣の形状に合わせてデリバリーできる点であり,従来の放射線に抵抗性のある骨軟部腫瘍に対して,また摘出・切除手術が困難な脊椎や骨盤の病巣において効果を発揮します。

i-ROCK は,2012年11月に着工し2015年12月に前立腺がんの治療から開始されました。2016年4月からは骨軟部腫瘍に対する保険適応が認められるとともに,われわれの領域の疾患に対しても当施設で重粒子線治療を行うことが可能となりました。

現在日本全国で5つの重粒子線施設が診療稼働中でありますが,当施設の特徴としましては,

1. 骨盤内病巣などの場合,消化管を保護するための処置を重粒子線治療の前に必要とすることがあるが,院内の腹部外科や泌尿器科との連携がとりやすい.

2. 手術や抗がん剤化学療法との併用も行いやすい.

3. 研究所との共同基礎研究も行いやすい.

4. 神奈川県立こども医療センターとの共同で小児症例にも対応していく.

などの点が挙げられます。    


【主な手術内容及び件数】

2014年新患診療症例

 

原発性悪性骨腫瘍

6

原発性悪性軟部腫瘍

53

良悪性中間型軟部腫瘍

6

臓器肉腫

7


【診療体制】

3名体制で診療を行っています。新患の受付時間は原則的には月曜,木曜の午前9時から11時30分ですが,緊急を要するケースで御連絡いただければ,他の曜日(午後でも)に診察することも可能です。

その他,問題症例がありましたら,毎月第4木曜日の18時30分から「骨軟部腫瘍臨床病理カンファランス」を行っていますので,病歴,画像,可能ならプレパラートをお持ちになれば,皆で検討します。当院の病理医,放射線診断医のほかに,骨軟部腫瘍専門の臨床医,病理医の先生をお招きして,アットホームな雰囲気で行っていますので,興味のある方はぜひ御参加ください。

また下記アドレスに画像添付とともに送っていただければ,患者さんの紹介の前にある程度方針をお示しすることができるので,ぜひ御活用ください。