横浜市立大学附属市民総合医療センター

.診療の特徴・特色              

当院では中高年の疾患である変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症を中心に関節リウマチ、スポーツ外傷、骨折や骨粗鬆症など幅広く診療しております。安全かつ最新の手術療法を取り入れ、安心できる治療体制を確立しております。

変形性関節症を中心に人工股関節置換術、人工膝関節置換術を合わせて年間約260関節前後施行しています。人工関節手術に加え膝関節、股関節の骨切り術を適応に応じて行い、可能な限り関節温存することを第一に考えます。さらに、若年者のスポーツ障害や関節症性変化を認めない関節痛に対しては関節鏡手術を積極的に取り入れ、股関節、肩関節、膝関節と主な関節に対する関節鏡手術に対応できることが当科の大きな特徴の一つです。

変形性膝関節症においては、年齢とともに内側の関節軟骨が障害され、徐々にO脚変形が進行します。それに伴い左右両側の膝痛が増強し、歩行・階段昇降が障害されます。理学療法やヒアルロン酸の注射で軽快しない場合は手術の適応となります。多くの場合、両側とも同程度に障害されますので、両側同時に人工膝関節置換術を行い、1回の入院で済みます。多くの患者さんは1回の手術で両膝の手術をされます。両膝の手術でも2週間程度の入院で済みます。現在の人工膝関節は30年以上の安定した成績が期待されています。60歳以下で比較的変形の少ない症例では、高位脛骨切り術を行います。人工関節に頼らずに一生自分の関節で歩くことが可能になります。

股関節痛の主な原因として変形性関節症や寛骨臼形成不全、大腿骨頭壊死症などがあげられ、人工関節置換術や各種骨切り術が適応となりますが、その他の原因として近年、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)と呼ばれる疾患概念が明らかになっています。FAIに対しては関節に行う内視鏡手術、すなわち関節鏡手術が有効な方法であり、当科では股関節鏡視下手術を積極的に行っています。また股関節唇損傷はX線写真のみでは診断が困難ですが、股関節痛の重要な原因の一つであり関節鏡手術の良い適応となります。当院では全国でも数少ない技術認定医が中心となり股関節鏡手術を積極的に行っております。当院における股関節鏡手術についてはこちらをご覧ください。 股関節鏡手術の流れについて

肩関節においては腱板損傷という疾患が関節鏡手術の適応となります。中高年者における保存治療に抵抗性の肩関節痛は腱板損傷を伴うことが多く、有効な治療手段となります。その他、若年者における膝関節前十字靭帯損傷や半月板損傷などのスポーツ障害も関節鏡手術の良い適応であり、これら各関節に対して関節鏡手術でアプローチすることが可能です。当院における肩関節鏡手術についてはこちらをご覧ください。

中高年に多い腰痛疾患、特に腰部脊柱管狭窄症や頚椎症に対しても積極的に手術治療を行っております。頚椎の手術においても安全性を重視し、一部の症例ではナビゲーションシステムを利用し、良好な結果が得られております。化膿性脊椎炎や転移性の脊椎腫瘍などで麻痺症状を呈するなど緊急性を要する場合には積極的な手術治療を行います。重篤な合併症を有するような症例でも麻酔科との連携をとり万全な体制で手術に臨みQOLの向上をはかっております。

 

 

.主な対象疾患及び治療実績             

① 四肢の外傷(特に高齢者の大腿骨近位部骨折に対して可及的早期の手術を行い早期離床を目指す)。

② 変形性膝関節症:人工関節置換術、適応症例には高位脛骨骨切り術を行う。

③ 変形性股関節症・寛骨臼形成不全:人工関節置換術、若年者では寛骨臼回転骨切り術など

④ FAI・股関節唇損傷:股関節鏡視下手術

⑤ 腱板損傷:肩関節鏡手術

    膝前十字靭帯損傷・半月板損傷:膝関節鏡手術

⑦ 椎間板ヘルニア(頚椎・胸腰椎)、腰部脊柱管狭窄症、側弯症、その他脊椎・脊髄疾患

.専門外来               

① 上肢クリニック:肩から手指までの疾患・外傷

② 下肢クリニック:股関節から足趾までの疾患・外傷

③ 脊椎クリニック:首から腰までの疾患(頚椎症、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など)

④ スポーツ関節鏡クリニック:股関節・肩関節・膝関節におけるスポーツ外傷、関節鏡手術適応疾患 

紹介していただく時の留意事項            

当科は紹介外来制となっております。初診で受診する際は紹介状が必要です。ご近所の診療所などで診察後、紹介状を持参してください。

【学会活動】

日本整形外科学会総会、

日本人工関節学会、

日本脊椎脊髄病学会、

日本関節病学会、JOSKAS、

日本股関節学会、日本腰痛学会のほか、ORS, EFORT, ISTA, ISAKOS, ISHAなどの国際学会でも発表を行っています。