統計の小部屋~番外編1~

2020-03-24 Administrator
福浦 附属病院 大庭です。 
統計とは関係ないですが、研究活動を行っていくにあたり役に立つことを、「番外編」ということで少しずつ書いていくことにしました。

研究者としての登録、および紹介ページの作成


論文を書いたら(あるいは共著者になったら)、当たり前ですがその著者リストに自分の名前が載ります。私であれば大庭真俊(Oba Masatoshi)です。しかし、例えばPubmedの検索式 “[AU] Oba M” で検索すると、2020年3月23日現在、426件の論文がヒットします。こんなに多作なわけがありません。おおば、という姓が同じでかつ名前のイニシャルが同じ先生が多くいらっしゃるということです。

実際には専門が違ったりして問題にならないこともあります。しかし、例えば結婚を機に姓を変えられる先生は、それまでの実績が自分のものと認められない可能性があったりするため、切実です。また、同姓同名の他人の論文を自分の実績としてカウントすることで、研究実績を水増しした研究不正も過去に起こっています。

これらの問題があり、名前以外に自分という研究者を表すIDが必要ということで作られたのが、今回紹介する「ORCID (Open Research and Contributor Identifier)」です。これは、組織、専門分野、地域をとわず、すべての研究者に1つのIDを与えることを目的とした非営利の取り組みです。参加は無料で、すべての研究者に開かれたものです。

登録は簡単で、https://orcid.org/ にアクセスしてREGISTERのところをクリックすると、登録画面になりますので、そこで必要な情報を入力していくだけです。登録すると、16桁の番号がもらえます。大庭は0000-0002-2846-0864です。

海外の論文をオンライン投稿するときに、著者を登録する画面で多くの場合、このORCIDを求められます。登録しておくと、姓や所属が変わっても、このORCIDを持つ私が著者です、という証明になります。また他の人がORCIDを使って検索すると、その人がどんな論文を書いているか、同姓同名に惑わされることなく検索できます。しかし、ORCIDの論文一覧はちょっと見にくいのと、日本語の文献が登録しづらいのが難点です。

そこで、研究者としての自分について、SNSの自己紹介ページのような(CVに似た)ものを提供してくれるサービスもあります。

1) researchmap (https://researchmap.jp/) 
  日本独自のサービスで、大学に赴任した先生はここのページを作るように言われていると思います。登録には科研費の研究者番号が必要と書かれていますが、無くても登録希望を出せば概ね通ります。新しくなって、医中誌WEBやPubMedなどの外部データベースから自分の名前と合う論文等を自動で登録してくれるようになりました。

2) researchgate (https://www.researchgate.net/)
researchmap の海外版です。主に英語の文献を登録します。いまこういう分野に興味がある、というのを登録する、または業績を登録しておくと、分野が近い新しい論文をメールで紹介してくれたりします。自分の論文のリプリントが欲しいというメールが来たり、また他の研究者にリプリントをお願いしたりすることができます。

3) google scholar (https://scholar.google.co.jp/)
google アカウントがあれば自分のページを作成することができます。名前から、googleが業績を引っ張ってきてくれて、自動登録してくれます。日本語、英語両方の業績が登録できます。引用数を細かく出してくれるのと、h-index や i10-indexを表示してくれるのが便利です。


これらのサービスを上手に使うことで、自分の業績を簡単にまとめたり、履歴書(CV)を便利に作成することができます。
すべて登録するだけは無料なので、一度覗いてみてください。知っている先生を検索してみてもよいと思います。